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AQUA ZONE (page 18)
スネール(snail)という言葉をご存じですか?直訳すると、「カタツムリ」ですが、熱帯魚水槽内に、カタツムリが生息する事はありません。この業界のスネールとは、カタツムリよりははるかに小さい貝の総称です。水草水槽の飼育経験がある方なら、おそらく誰もが見たことがあると思います。葉やガラス面などに付着している直径1~3mm程度の貝です。 買った覚えもないのに、いつの間にか生息しているケースが多いかと思います。どこから来たのでしょうか? 多くの場合は、ショップで購入した植物に付着していて、水槽内で成長・繁殖を繰り返した結果です。ガラス面や葉などに付着したコケを食べてくれる長所もありますが、期待するほどは食べてくれません。また、あまり数が増えると景観を損ないます。 水草を買う際には、その水槽のガラス面や他の植物の葉などに、スネールや小さな虫などがいないかをチェックしておく必要があります。しかし見えない程の小さな時期もあるので、確実に予防する事はかなり難しいと思います。 また、一度発生してしまったら、完全駆除はなかなか難しいのが現状です。 スネールを駆除するようなグッツもあるようですが、効果が満足できた報告を見た事が無いので、私が管理している水槽にもスネールはおりますが、使用した経験はありません。 また、スネールを食べてくれる魚(バジスバジス)や、貝(キラースネール)などを投入した経験もありますが、結果的に駆除はできませんでした(あくまでも個人の見解です)。また、小型魚や小エビとの混泳に向かなかったり、何かと組み合わせが良くない点もあります。もし、支障となる生体が他にいないのであれば、試してみるのもアリだと思います。 こうなると、完全駆除は目標とせず、大量繁殖(パンデミック?)を抑える対策をとるしかありません。やはり水替えなどの手間を怠った、いわゆる放置された水槽にみられる、水質の悪化した水槽では繁殖しやすいようです。 当然対策としては、定期的な水替えを行う事で、水質悪化を最低限に抑える事が必要です。そしてこの作業により、繁殖を最低限にして景観を損なうレベル以下に抑えるのを目標に管理してゆく事になります。 つまり、ある適度は付き合っていくしかないというのが、これまでの私の経験からの結論です。唯一完全駆除できる方法は唯一、「水槽の全リセット」しかありません。 生態を別の水槽に移した後、スネールが発生していた水に触れるものを(水槽、ろ過機、ろ材、石、流木、底砂、ホースなど)全てを乾燥させる必要があります。水草は乾燥させる訳にはいかないので、スネールが付着していないものと、全取り換えという事になります。 ちなみに、底砂からスネールを駆除するには、底砂をコメをとぐようにして流水で洗浄し、新聞紙などの上に広げて完全に乾燥させます。これによりスネールが死滅します。そしてもう一度底砂を水中に入れます。 こうする事で、スネールの殻の中の空気によって、スネールの死骸は水面に浮き上がってきますので、沈む底砂と浮かぶ貝殻をほぼ完全に選別する事ができます。さらに沈んだ底砂をもう一度乾燥させておきましょう。 ショップでとても魅力的な水草に出会ったと、まず確認しないといけないのは、そのガラス面にスネールや、他の微生物など(プラナリアなど)が居ないかなどを厳重にチェックする必要があります。もし簡単に発見できたのであれば、その水槽から購入するのは我慢した方が無難です。 よく見てもスネールが見当たらない、という水槽内にある魅力的な水草を発見するよう心がけましょう。 ここのキーワードは「水槽 スネール対策」、「キラースネール」などです。 |