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AQUA ZONE (page 19)
水槽を管理していく上で、最も悩まされるのはコケです。私も今だにコケに悩まされています。今まで、コケで埋め尽くされて、何がいるのか全然わからないような水槽に出ったことはありませんか? 水流にユラユラと長い糸を引くような苔もあれば、綿あめのようなモヤモヤとした塊が沈んでいたり、ガラス面に付着して水槽全体が緑色に染まっていたり、石や流木に濃い緑色で、ベタっと張り付いていたり、葉っぱの辺縁などに、黒っぽい短い髭のような苔など、様々なものがあります。 いずれにしても、景観を損なう事になります。皮肉にも「管理者の手入れ度を、一目で分かりやすく表現している」かのような事にもなりかねません。 綺麗な状態を維持した水槽を作りたいのは誰もが思う事です。ですがそれには、「コケ対策に有効な生体の知識」と、「有効なろ過の継続」と、「継続した手入れ」が必要です。 せっかく興味を持って趣味の一つとして熱帯魚を始めたのなら、この厄介者と正面から向き合って、対処法の知識を知り、経験を積みながら施して、キレイな水槽を維持していく事ができれば、さら奥深さを感じつつ楽しくなると思います。 熱帯魚飼育をする以上、「コケとの戦いは多かれ少なかれ永遠に続くもの」と、私は思っています。 コケだらけの水槽を見たら、「あらら、お気の毒に…。何がいるのかなぁ??、ま、いっか…。」と、その程度で終わってしまうでしょう。綺麗な水槽を見れば、その中身に興味を引かれるのは当然です。 水族館では、コケだらけの水槽を見たことがありません。それだけの手間がかかっているからです。水族館の水槽も手入れをしなければ、そのガラス面には、数日でコケが付着してきます。 何事もそうですが、「綺麗なものを維持するには、手入れは不可欠」です。家も、部屋も、庭も、お風呂場も、トイレも、車も、髪も、肌も・・・といった具合です。 では、実際にコケを退治していくには、どのような事が必要なのでしょうか? 【具体的な苔対策とは?】 ① 十分なろ過力 セットしたての頃のろ過機は十分な流量がありますが、次第に目詰まりをしてくることで、流量が低下ろ過力も低下します。すると濃い緑色のコケをはじめ、あらゆるコケが繁殖しやすくなります。 もし、外部ろ過機を使用しているのであれば、ろ過機の水量低下を最低限にするために、あえてウールマットを外部ろ過機に入れない方法を紹介しました。ウールマットを使用した物理ろ過は、水槽内に別に設置した循環装置に任せておき、外部ろ過機よりも頻回にマット洗浄して、白く保っておくことが必要です。 これで、強力あな外部ろ過機の循環量を長期にわたり低下させることなく、ろ過能力を維持することが可能になります。 ② コケを食べてくれる生体の投入 ショップで「苔対策セット」という名前で売られています。生体の中身は、多くの場合は貝とエビ、そしてコケを食べる魚類のセットです。 代表的な生体は、貝は石巻貝の仲間、エビはヤマトヌマエビ、魚はオトシンクルスといった具合です。貝と魚は、ガラス面や葉の表面のコケを食べてくれますし、ヤマトヌマエビは、髭状のコケも食べますし、数あるエビの仲間でも最もコケ処理能力に長けているエビです。他にも種類はありますので、是非調べてみてください。 魚類も数種類いるのですが、中には、小さな頃はコケを食べるのですが、大きくなるとその効果をあまり発揮しなくなったり、大きくなると、小さな生態に危害を加えるようになったり、小型魚と一緒に入れられないくらい大きく成長するものもいるので、よく注意書きを読んでから購入する必要があります。 そして、ただ入れれば良いという訳はもありません。これらの生体が元気に生きれる環境が整っていないと、十分な力を発揮してくれません。 つまり、ろ過能力が十分であるだけでは足りません。もう一つ大切なものがあります。 ③ 定期的な水替えと、拭き掃除 これが最も大切です。ろ過が有効に効いていても、水が濁っていなくても、水替えをしなければ、生体が生きていくのに支障となる物質は溜まり続けます。蒸発で減る分を、補っているだけでは不十分です。 「水替え不要」とうたった商品を見たことがありますが、私の長年の経験から、それはあり得ません。ちゃんと、一部の水を出し、カルキ抜きした水を補う作業が必要です。 趣味なのですから、綺麗を保ってなんぼの世界なのですから、「水換えを手間と感じないでやる」、という気持ちを継続していくしかありません。「好きだから手間とは感じない」、そういうモチベーションが必要です。 しかし実際は、ろ過力と水替えを全て満足に満たしても、数日放置すれば、ガラス面にはうっすらとコケが付着します。 これは、拭きとる以外にはありません。貝やコケ取りの魚も食べてくれますが、全てをキレイさっぱり食べてくれる訳ではなく、どうしても跡が残ります。 分かりやすく言うと、子供がお皿に付いたチョコクリームを舐めるようにして食べた後、その舐めた痕跡が残りますよね?それと同様に、貝がガラス面のコケを食べた跡も、ハッキリと跡が残ります。それを消すには、スポンジなどでふき取る以外にありません。 ホームセンターなどで売っている「激落ち」とうたった、白いスポンジなどは、非常に効果があります。特に、アクリル水槽は硬い素材で擦ると傷がついてしまいますので、これらの商品が非常にお勧めです。 ガラス水槽の場合も、同様のスポンジは非常にに有効です。さらに、ガラス水槽の場合、しつこいフライパンの汚れを落とすような金属製のスポンジで擦っても傷が付かない場合もあります。特に、長期に使っている水槽では、なかなか落ちない汚れもこれで容易に落とせることもあります。私は愛用していますが、これは自己責任でお願いします。 水替えの頻度と量は、水槽の大きさや、飼っている生体の種類や数などによって異なりますので、そのような事が詳しく解説するサイトを参考にして下さい。 繰り返しになりますが、最も大切なのは、①十分なろ過力、②コケを食べてくれる生体の投入、③水替えと、定期的拭き掃除 この3点です。これで、かなりの苔対策はできると思います。 また、前にも述べましたが、直射日光が当たる場所は、コケが生えやすいので、水槽設置には適していません。 ここのキーワードは「水槽 コケ対策」、「ヤマトヌマエビ」、「サザエ石巻貝」、「オトシンクルス」などです。 |
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