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| 抗がん剤って怖い？ |
無事大腸がんの手術が終了したのに、最終的な切除標本の詳細な病理結果によっては、抗がん剤の追加治療を勧められることがあります。みなさんの抗がん剤の印象とはどのようなものでしょうか？
抗がん剤には、沢山の種類があり、がんが発生した臓器によっても違いますし、同じ大腸がんに対する薬でもも、内服（飲み薬）と、点滴で投与するものなど様々です。抗がん剤と、一言で聞くと、「毛が沢山抜けて、一日中吐き気と戦い、普段の日常生活など考えられない状況」という印象を持っている方もいると思います。
しかし、近年抗がん剤は日々改良され、幸いにして大腸がんに一般的に用いられる薬剤は他の臓器のものと比べると、比較的そのような副作用は少なくなっています。日常生活も、十分可能ですし、通院で投与することも可能になってきています。
もちろん、副作用の程度も個人差があり、治療の途中でどうしても中断せざるを得なくなるケースもありますが、その都度、病院では副作用の程度をチェックしており、無理のない治療方針を立ててくれると思います。
どの薬を使うのかは、個々の患者様のリンパ節転移の程度にも依存しますが、患者様の年齢や体力などによっても、選択が変わってきます。現在、大腸がんの抗がん剤はいくつもの種類があり、その内容も日進月歩です。
どの抗がん剤がよいのかは、担当医とよく相談して決める必要があります。
| 「抗がん剤は魔法の薬になれるか？」 |
退院してから抗がん剤を、きちっと使用してたのに、定期検査で再発と言われてしまった、あるいは更に強い点滴による抗がん剤治療や、手術などの治療が必要と言われてしまった。
「なんで？？ちゃんと抗がん剤を飲んでいたのに！全然効いていない！！」と言いたくなる気持ちは分かりますが、それまで抗がん剤をちゃんと使用していたから、成長を遅くする事ができたのかもしれません。
今のところ、抗がん剤を飲んで、がんが治り、再発もしないという魔法の薬ではないのが現状です。もしそうなら、大腸がんの手術がこの世の中から消滅するかもしれません。抗がん剤とは、「がんの成長を遅くする、あるいは停止に近い状態にする。」というのが一番近い表現の仕方かもしれません。
しかし、数年前までは到底考えられなかったような効果を示す抗がん剤も登場しており、明らかな転移が見事に縮小、あるいは確認できないくらいに効果を出しているのも事実です。この領域は、日本で、世界で日々開発・研究されていますので、今後「魔法」に近い薬が登場するのを期待しています。
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