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令和2年3月、当院は東京山手メディカルセンター(新宿区)の
「医療連携登録施設」に登録されました。


どういう意味を持つのか?



 東京都新宿区にある「東京山手メディカルセンター」は、平成26年に改名された名称で、以前は、「社会保険中央総合病院」という名称で、昭和35年(1960年)、外科の一角に肛門科として開設した「大腸肛門病センター」の肛門病専門の治療チームとして立ち上がった組織であり、当時センター長であった、肛門病治療ののパイオニアとも言われる「隅越幸雄」先生率いる、日本初の肛門病専門医療機関として成長してきた病院です。

 当院を開設した、前院長の古郡嶽雄は、昭和34~41年、その社会保険中央総合病院で肛門病の修練を積み、昭和43年10月に当院を開院しました。その経験を活かし、これまでも、多数の患者様の治療に携わってきました。現在、その技術・経験を余すことなく我々(現院長・副院長)に伝え、現在の深谷肛門科の診療に活かされている事は言うまでもありません。

 どの領域の病気でも言える事ですが、「程度」というものが存在します。肛門病においても例外ではありません。小さな医療機関では、全ての肛門の病気を治療する事はできません。「重症」には、それなりの施設、スタッフ、技術が揃っていなければなりません。

 例えば高血圧症では、正常値をギリギリ越えてしまって、とりあえず内服で様子を診る軽症から、200を超えるような、緊急で下げないといけないような高血圧症もあります。

 糖尿病では、HbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)という、定期的に治療を受けている方ならご存知の方もいると思いますが、正常値が6前後であるものが、10や15を超えていたり、血糖値が500を超えて、1000近い方もおります。もちろん、そのような場合には、入院して血糖値のコントロールが必須であり、人工透析や指先などの抹消の血流障害に伴う壊死などを回避する必要があります。

 肛門病も、軽症から重症まで幅広い「程度」が存在します。当院で可能な、局所麻酔で切除・治療できる痔疾患が勿論多いのですが、中には、下半身の麻酔が必要で、肛門の括約筋が完全に弛緩(しかん;ゆるんだ状態)を行わないと安全に治療(手術)が行えない様な、重症の痔を持っている患者様もいらっしゃいます。

 そのような場合、「当院ではこのような大きな(重症)な痔は治療できません。他を当たって下さい。」としか言わずに、何も情報を提供せず返す訳ではありません。


どこの外科でも、満足得られる肛門病を診てもらえるのか?


 答えは「No」です。肛門病は「外科」の一部ではありますが、その奥は深く、どこの大きな病院でも、「満足のいく治療」が受けられる訳ではありません。

 患者様の中には、闇雲に「大きな病院」を目的を受診したがる人がいますが、この領域においては、「間違い」と言っても過言ではありません。

 大腸内視鏡検査も同様ですが、大きな施設には、ある程度上手な先生もいるかもしれませんが、それに負けないくらい、沢山の初心者のドクターもいるのです。そして、自分の検査を担当してくれる先生が誰なのかも分かりません。卓越した先生とお知り合いで、必ずその先生が最初に担当してくれるという確約があれば別ですが、そうでなければ、誰に当たるか分かりません。

 肛門病の診療に関しても同様で、大きな病院ならば、その領域の技術にたけている人がいるかと言えば、残念ですが、そうではありません。東京山手メディカルセンターの様に、肛門病を専門に診療を行ってきた医療機関や、それと似た形態の施設で修練を積んできた医師が診療している病院や、開業している医療機関であれば、そういう医師がいますが、「大きな病院なら肛門病に熟達した医師がいる」と考えるのは残念ながら間違いです。

 インターネットなど、情報が溢れている時代ですので、そういった点で、賢く調べて、自分の満足できる医療機関を探し、受診する事をお勧めします。ただ注意しておいて頂きたいのは、ネットの情報というのは、様々な側面から出来上がっています。「いい先生がいる」という情報で調べてみたら、いい評判が無かったとか、逆の場合もあるかもしれません。

 よい情報、逆の情報、どれを信じていいのか分からない事もあります。どこの医療機関でも同様ですが、病気には様々な「程度」がありますので、全ての方に、「よかった」という印象を与えるのは非常に困難です。

 さらに、「サクラ(偽った情報)」も存在し、どれが正しい情報なのか、全てを鵜呑みにするのもどうかと思います。ネット上の「口コミ」だけではなく、近所の人や友人、知人などから、「生の声」など、様々な角度から情報を手に入れるのも必要です。


改めて「東京山手メディカルセンターの医療連携登録施設」という意味


 「登録」には、我々開業医側からお願いするものではありません。

 登録する大病院側が、周囲の医療機関に依頼するもです。これまで数十年に及ぶ患者様の紹介数と、その病気の内容を専門とした医師が診て、その診断の正確性を踏まえた上で認めて頂き、その結果、紹介先(東京山手メディカルセンター)から我々に「登録施設」への依頼があり、成立するものです。

 今回、東京山手メディカルセンター側より、医療連携登録施設への登録依頼があり、その広報誌に掲載を依頼され、当院としても光栄な事であり、喜んで対応させて頂きました。

 その際に掲載された内容をこの場を借りて掲載いたします。携帯以外のメディア(タブレットや、ノートPC、デスクトップPCなど)でご覧の方は、画像をクリックすれば拡大されます。

 他のページでも述べていますが、当院の肛門病治療(手術)は、局所麻酔のみの対応になります。重症の患者様の痔の治療には、局所麻酔では手に負えず、下半身の麻酔(腰椎麻酔)が必要な場合もあります。

 その判断は我々に任せて頂き、もし、そのような場合には、たとえ遠方(都内)であろうが、熟達した医師の技術が必要な病気なので、躊躇する事無く、都内の病院を紹介する場合があります。

 下半身麻酔をする以上、数日~1週間程度の入院は必須です。そのような期間の入院が必要なのであれば、どこに入院しても同じです。ならば、腕のいいところで入院・手術をしたいと思いませんか?

 関西や、九州、北海道に紹介する訳ではありません。安易に「自宅近くで」などと考えず、専門医が紹介する、専門医のいる大病院に行く事を推奨します。


東京山手メディカルセンター発行 
医療連携「つつじ」
2020年3月 38号 P3~P4

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< 全文章はこちらから >

この度、東京山手メディカルセンターより、連携登録施設の依頼を受けましたので、当院の紹介を簡単にさせて頂きます。当院は前院長、開設者の古郡嶽雄により、昭和43年、埼玉県北の深谷市に「深谷外科肛門科」として19床の有床診療所を開業しました。そして平成13年(2001年)に、医院を新築し肛門病専門医院として「深谷肛門科」に改名して現在に至り、今年で52年目を迎えました。

 前院長は、東京山手メディカルセンターの前身である社会保険中央総合病院の外科医として、昭和34年から昭和41年まで、隅越幸男先生と共に肛門病の診療に携わっていた経緯があり、現在でも多数の患者様を紹介させて頂いております。

 当院は肛門科、単科のため来院される患者様のほとんどが肛門疾患で、消化器疾患は少数です。どの疾患にも言える事ですが、病気には程度があり、肛門病も例外ではありません。肛門病は経過観察でよい症例から、投薬治療や手術が必要な場合もあります。さらに手術も、局所麻酔で対応できる症例から、腰椎麻酔が必要な場合など様々です。

 手術の必要がない軽症の方が多いのですが、必要な場合は、当院では局所麻酔で治療が可能な範囲で対応しています。腰椎麻酔が必要な場合は、適切な医療機関を紹介しています。

 患者様の居住地は、埼玉県北に留まらず、多方面に及びますので、全ての症例を一か所の医療機関に紹介するのは現実的ではありません。現状では、腰椎麻酔下の手術を目的とした主な紹介先は4か所あり、病気の程度と、患者様の居住地を考慮して、紹介先を振り分けています。その一施設が東京山手メディカルセンターです。近隣の施設では対応が困難な複雑痔瘻や、全周性に大きく脱出する肛門脱などの症例は、多少居住地が遠くても積極的に紹介させて頂いています。

 当院の昨年の1年間の手術数は1,058例で、腰椎麻酔が必要な痔疾患の紹介数は288例でそのうち95例(32.9%)が東京山手メディカルセンターへの紹介でした。肛門病は外科領域の中でも専門性の高い分野なので、経験豊富で熟達した技術を持つ医師に紹介する必要があります。

 肛門科を受診される方の特に多い主訴は下血です。その原因の殆どは肛門病ですが、最も注意が必要な疾患は大腸がんです。大腸がんには、「胃がんにおけるピロリ菌の除菌、肝臓がんにおけるウイルス性肝炎の治療、子宮頸がんにおけるHPVワクチンの接種」、といった明確な予防法が未だ確立されていないため早期発見、早期治療が重要とされています。

 大腸がんの早期発見に対して最も有用な検査は大腸内視鏡検査です。大腸がん検診の「便潜血検査」は、安価で簡便で、大腸内視鏡検査を受ける気がない方、あるいは受けた経験のない方に、受ける勇気を与えるという意味で大切ですが、偽陰性や偽陽性が少なくないため、大腸内視鏡検査を受ける方が賢明です。

 大腸内視鏡検査は辛い、苦しい、痛いという印象を持つ方が多いもの事実で、これをカバーする為に麻酔を使用する医療機関が沢山あります。しかし、埼玉県北と都心とで大きく異なる点は、患者様の交通手段が自家用車であることです。

 当院の統計では、大腸内視鏡検査を目的に来院した方の交通手段の98%が自家用車で、1人で来院される方は80%以上です。また、複数人で来院しても、夫婦、親子、友人同士などで、一緒に来院して全員が検査を受けるケースも少なくありません。もし、検査に麻酔を使用してしまえば、検査終了後に数時間の休憩を余儀なくされ、その後運転して帰宅する事はできません。これを解決するには無麻酔での検査です。

 当院の大腸内視鏡検査は、全例において麻酔は使用しておりません。これまで25,000件以上の検査経験のある副院長が、昨年(2019年)の一年間に、2,284件(深谷肛門科 1,617件)の検査を行っており、多くの患者様は検査終了後に必要な説明をした後、すぐに帰宅しています。挿入による苦痛が少なく、短時間で終わり、定期的に気軽に受ける事ができ、知人に勧める事ができる検査を提供する事が、地方の医療機関に最も求められるスタイルと考えています。

 また、今年から内視鏡治療(cold snare polypectomy; CSP)を行っています。内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection; EMR)や、内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal resection; ESD)が必要な場合には、近隣の確かな技術を有する医療機関に紹介しています。

 当院の内視鏡検査で手術が必要な進行大腸がんは年間平均で約40例、新規の潰瘍性大腸炎は約30例見つかります。潰瘍性大腸炎は、左側大腸炎型や直腸炎型などの比較的軽症で発見されるケースが多いため5-ASA製剤のみで寛解導入・維持される方がほとんどで、当院でフォローしています。難治性の症例は、近隣の消化器内科に紹介しています。

 当院で大腸内視鏡検査を受けた約1,500人(2019年2月~2020年1月)の統計では、手術が必要な大腸がんが発見された方の90%以上は、「今回の大腸内視鏡検査が人生で初めてだった」という事と、「過去に大腸内視鏡検査を一度も受けた事が無い65歳以上の方の約50%には、何らかの治療が必要な大腸ポリープや、大腸がんが発見された」という結果が出ました。これらの結果を踏まえ、40歳以上の患者様には、特に症状が無くても一度は大腸内視鏡検査を受けていただくよう心がけ、日々診療を行っています。

 今後も難易度の高い手術を要する患者様を紹介させて頂く機会が多々あると思われますが、是非よろしくお願い致します。


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