腹部超音波検査(エコー)検査も行っています |
超音波検査ってなに?
お産を経験した女性であれば、ほとんどの人が経験したことのある検査です。お腹にゼリーをつけて、小さな機械(プローブ)を当て、腹部の臓器の様子を見る検査です。産科では、胎児の様子を観察しますが、当院で行っている検査は一般的な腹部の超音波検査で、腹部の臓器の形態的な異常があるかないかを観察する検査です。
形態的な異常があれば、その場で病気の存在を疑う事ができます。痛みは全く伴いません。代表的な病気として、胆石症や胆嚢ポリープ、肝臓であれば、肝硬変、各臓器の転移性肝腫瘍や、がん、良性腫瘍、嚢胞なども分かります。肝臓をはじめとし、胆嚢、腎臓、脾臓、膵臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣、腹部大動脈など、腹部に存在する臓器のほとんどが観察できます。
肥満などにより、多少観察しにくい場合もあります。一般的に管状の臓器である胃、大腸などの小さな病変は超音波では確認できませんので、胃や、大腸の内視鏡検査にとって変わるものではありません。
腎臓であれば、結石や嚢胞、腫瘍、はたまた大動脈瘤が見つかったり、各臓器の大きさ、形態の異常などから、多種の病気を発見できる可能性があります。病気というものは、発見が早ければ早いにこしたことはありません。なんらかの症状がなくても、受けておけば安心です。
当院は肛門科専門ですので、疑われた病気を当院で治療するのではなく、疑われた病気の種類に応じた、各臓器の専門性をもった病院、医院を紹介いたします。検査を受ける事によって、症状が無くても、病気の兆候を早く発見して、治療に踏み切るチャンスになる可能性もあります。
超音波検査は、以下のような方にお勧めしています
@内視鏡検査や診察で、腫瘍が見つかった方、その疑いのある方
A腫瘍マーカーが高値であった方
B血液検査で、何らかの数値が正常範囲を越えていた方
C肝炎ウイルスが血液検査で陽性で、検査を受けていない方
D何かしら腹部に違和感がある方
E「そんな簡単にできるんだ!やってみようかな?」と思った方
当院では、肛門の術前検査で、胸部レントゲン、心電図、血液検査を行います。これらの検査でたまたま異常が見つかった方は、腹部の超音波検査(エコー)を受ける事を推奨しています。自覚症状が無い方でも、希望があれば、入院中でも検査を受ける事ができます。看護師にその旨をお伝えください。
入院中に、たまたま掲示板やホームページで知ったこの検査を受けた事によって、別の病気も早いうちに発見できたという方もおります。退屈な入院期間中に、「症状はないけど、簡単そうだから受けてみる」というきっかけでも結構です。もし、受けたことがないのであれば、受けることをお勧め致します。
また、1泊2日の入院のため、検査を受けるタイミングが無い方でも、再診時に、検査の希望を申し出ていただければ、検査は可能です。もし、精査・治療を要するような病変が発見された場合には、対応可能な医療機関を紹介いたします。