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痔って生活習慣病なの?

 「生活習慣病」という言葉で何を思い浮かべますか?

 ネットで調べればすぐに出てきますが、「食事や運動、ストレス、喫煙、飲酒などの生活習慣がその発症・進行に深く関与する病気の総称」と定義されています。

 病気の種類として、糖尿病、高血圧症、脂質代謝異常症(コレステロールや中性脂肪)、肥満、心臓病、脳卒中などが知られています。

 どの病気も、成人になってから発症する事が多いので、その昔「成人病」と呼ばれていましたが、これらの病気の発症の原因が実は、子供の頃からの生活習慣にも大きな因果関係があると確認された事により、1996年に厚生省が「生活習慣病」と改称しました。

 しかしこの病気の中に、痔は含まれていません。痔は生活習慣病ではないのでしょうか?子供の頃からの生活習慣には、全く起因しない病気なのでしょうか?

 実はその答えは「No !!」です。つまり、痔も立派な生活習慣病の定義の枠組みに実は入っているのです。ですから、このページがあるのです。

 同じ大人でも、痔核に悩まされる人と、全く悩まされない人がいますが、いったいそれまでの習慣にどのような違いがあったのでしょうか?

 いま、自分が痔の症状で悩まされている方の中には、「自分には痔を作るような習慣は、特に思い当たる節が無い」と思っている方も少なくないと思いますが、よく考えてみましょう。
間違った排便習慣って何でしょうか?


 多くの場合、痔核の原因で最も大きな要因は「トイレでいきむ時間の長さ」です。

 「だって、なかなか出ないんだもん!!」

 気持ちはわかりますが、そのなかなか出ない便を、長時間かけて出そうとする行為がリスクなのです。出す為に長時間いきむ事だけで対処して、長時間のいきみを長期に繰り返してきた結果、痔核が成長したのです。

 出ない相手を「力」で勝負するのは、早めのうちに止めておいたほうが無難です。そこで考えないといけないのが「生活習慣の改善」です。これをを変えて、いわゆる「難産」を克服する方法を探さないといけません。

 「私は元々便秘症なので…」という話はよく耳にします。高校生くらいからずっと便秘症だった、という方もよくいます。中には1週間に一回くらいしか排便が無い、という方も珍しくありません。毎日一回、定期的に排便習慣がある方にとっては、信じられない話ですよね。

 大腸はお腹の中を一周していて、小腸から流れてきた下痢便の水分を吸収して、固形の便にするのが主な働きですが、その大腸というのが結構クセモノで、その長さに大きな個人差があります。

 特にアジア人は長い傾向にあり、特に男性よりも女性の方が平均的に腸が長い傾向にあります。単純に便秘症で悩むのは男性よりも女性の方が多いのは、ここにその理由があるのです。

 長ければ切ればいいのですが、当然そう簡単にできるものではありません。そもそも、便秘症で腸を短縮する手術は、日本では行われておりません。しかし、中には、便秘で苦しんでいた方が、不幸にも大腸がんが発見され、手術によって腸を20~30cm切除した事で、若い頃のように便通がとても良くなった、という方がいるのも事実です。

 大腸内視鏡検査をしていると、腸の長さは非常によくわかります。お腹の中で先ほど「一周」と書きましたが、中には2周できるくらいの長さがある方も普通にいます。やはり、長い人は便秘で悩んでいる方の割合が多いという印象を受けます。

 長い腸を短くする方法は、上の例で紹介したような、何かしらの病気で切除した結果短くなった、という以外に方法はありません。
何を「改善」するべきなのか?
 「習慣」を変えるのは困難です。さらに、「それだけを変える」事はできません。「結果的に変わった」を求める必要があります。

 つまり、長時間いきむのが悪いのなら、「長時間いきまないようしよう」と思い、それだけを変えようとしてもできません。「結果的にいきまなくてもいいようになったという環境」を作る必要があります。

 これまで、排便の為にトイレに30分こもっている人を、無理に5分で出てこい!と言っても、到底無理なのは容易に想像がつくと思います。長時間、強くいきまないと出ないというのなら、強くいきまなくても出るように変えなければなりません。

 一番簡単なのは、「薬の力を借りる」という事になります。今は、非常に沢山の種類の下剤が出ているので、自分に合った薬を見つけられればいいのですが、あまり薬には頼りたくない、ともう方もいると思います。

 一番健康的な事から、普通に単純な事から考えましょう。

 まずは「運動」です。特に体に不自由が無ければ、運動が一番健康的で、便通のコントロール以外にも、沢山の恩恵を与えてくれます。

 痔のリスクだけ留まらず、上に述べたいわゆる生活習慣病の全てのリスクを低下させることが期待できます。

 体を動かす事は、腸の運動も刺激します。胃がん、大腸がんなどによる腹部の手術を受けた患者さんが、術後数日しか経過していないのに、看護師さんに指示されて、一緒に積極的に病院内を歩く姿は、今の時代普通に院内でよく目にする光景です。

 手足、体全体を動かせば、腸の運動も刺激され、早い段階で食事も始まり、回復を早めるのです。これと同様に、術後の人ではなくても、やはり体を動かすという事は、便の輸送にプラスに作用します。

 無理な筋トレを必要としているのではありません。年齢、体力にもよりますので、まずは、今まで全くしていなかった、ちょっと汗がでるような、気持ちがリラックスできるような簡単な運動から始めてみませんか?

 次にの対策は食事の内容です。いわゆる、一般的に病的な要因がない健康的な方を対象に述べています。

 特に生活習慣病の中に「肥満」がありますが、世の中「ダイエット」に関する話題は山積していますが、単純に考えましょう。

 簡単ではない事は十分承知ですが、食べる量を今よりも減らしませんか?まずは、3回の食事量はそのままでいいですから、間食を減らしませんか?空腹ではないのに食べる事を控えませんか?満腹まで食べるのを止めませんか?

 単純に、IN が多ければ当然 OUT も増えます。排泄の機会が増え、それだけいきむ機会も増える事は容易に想像できると思います。

 まず、身長に対する理想とする体重を越えている方の多くは、単純に食事の摂取量が多いことが考えられます。いきなり、標準体重を目指すような食事にしろとは言いませんし、できないのは分かっています。

 まずは、上に述べたような食事摂取を控える最初のステップとして、徐々に初めていくことが大切です。これが徐々にできれば、痔も当然ですし、他の生活習慣病のリスクを減らせる事も期待できます。

 そして、最初に述べた「薬」をうまく利用するのも非常に大切です。

硬い便、改善する努力をしましょう。

 このような硬い便と奮闘している方は、結構沢山いると思います。

 「便が硬い、便秘症だから下剤に頼る。病院受診?あり得ない!見せられる訳ない!!とりあえず薬局に行って、薬を試す。どんな種類があるかもよくわからないまま、とりあえず試したら、今までより出るようになったから、そのまま下剤を服用し続ける・・・。」

 その薬は本当に自分に合っているのでしょうか?強すぎていませんか?固まってしまうのが不安で、普段から下剤を過剰に飲んで、下痢の状態で排泄している方も実際にいます。いわゆる下剤中毒です。そのまま長期に使い続けたら、下剤の効きが悪くなってきてしまうかもしれません。

 その薬が本当に自分に合っているのか?もっといい下剤があるのではないか?と思っても、今の下剤でとりあえず出てるし、他のを試すと、また出なくなってしまうのではないか?という恐怖心から自分に合った下剤を探す勇気もない。正直、非常に沢山います。やはり女性に多くいます。
 
 体質は十人十色です。どの程度の作用の下剤が一番自分に合っているのかは個人差です。下剤の種類には作用の軽いものから強いものまで種類があります。あまり長期には使用をしない方がよいものもあります。

 数年前まで、この領域の薬は、目新しいものが出ていなかったのですが、ここ数年、製薬会社は競うように新薬を販売しております。

 自分に合った薬が発見できれば、いきむ時間の短縮になり、結果的に痔のリスクを減らす非常に有効な手段となりうるのです。下剤の提案に関しては、現院長が非常に得意としていますので、相談することをお勧めします。

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